為替差損益って何だろう
ここのところ日本円がUSドルに対して弱くなったり、戻したりと激しく動いています。
このように為替が大きく動く場面だと、輸出や輸入をする企業の損益計算書で為替差損益という項目の金額が大きく計上されるようになります。
この為替差損益については、円安になれば差益になって、円高になれば差損になるとみなさん直感的に理解されていると思いますが、具体的な発生メカニズムを紹介したいと思います。
為替差損益は①お金を支払う(決済)時と②期末に再評価する時に発生します。
①お金を支払う(決済)時
以前もご紹介したとおり、先に製品・サービスをお客様に渡してあとでお金をもらうという掛取引を企業は行っています。
掛取引を円貨建て(例えば100円)で行っていれば、製品・サービスを渡した時とお金をもらう時で取引の金額は変わりません。
しかし、これが外貨(例えばU1USドル)だった場合どうでしょうか。
例えば、製品・サービスを渡したときの為替が140円/USドルだったら売った側は140円の売上と思っているはずです。
ところがお金をもらった時の為替が160円/USドルに変わっていると、140円の売上に対して20円多い160円を受け取れることになります。
この得した20円が決済時に認識される為替差益になります。
ちなみにこれは販売した側の説明になりますが、買った側は反対の説明になります。
140円支払えばいいと思っていたのに実際には160円相当を支払うことになるので、20円の損失(為替差損)となります。
②期末に再評価する時
為替差損益というのは①のように支払った時だけでなく、支払う前にも認識されます。
それが期末に再評価する時になります。
①のように実際に支払った時に認識するというのはとても分かりやすいのですが、為替は日々変動しているので支払う前であっても売上や仕入といった取引の対価は変わっているはずです。
この対価の変化が財務諸表に反映されないとちょっとおかしい、ということで期末にはその時点の為替レートでまだもらっていない外貨建ての取引高(売掛金)やまだ支払っていない外貨建の取引高(買掛金)を再評価するということが行われます。
①と同じレートでご説明します。
製品・サービスを渡したときの為替が140円/USドルだったら売った側は140円の売上と思っているはずです。
ところが期末時点での為替が160円/USドルに変わっていた場合、140円の売上に対して20円多い160円を受け取れると考えるはずです。
この時企業は140円の売掛金を160円と書き換えて、20円の為替差益を計上します。
仕入側であれば140円の買掛金を160円と書き換えて、20円の為替差損を計上します。
このように為替差損益は①お金を支払う(決済)時と②期末に再評価する時に発生します。
覚える必要はありませんので、そうだよねと理解いただければ幸いです。